満天太朗の寺院探訪とコラム

寺院探訪大好きなおっさんです。近畿の寺院や史跡を中心に紹介します。

大阪のお寺巡り 堺市 家原寺・祥雲寺庭園

大阪府寺院探訪

一乗山 家原寺

住所 大阪府堺市西区家原寺町1-8-20

宗派 行基大本山

拝観 500円 ※受験生は無料

 駐車場 有料駐車場 1H 200円

ランク ★★(1.8)(5段階)

🔴家原寺(えばらじ)は、慶雲元年(704)行基が生家を寺に改めたのが始まり

 寛元3年(1245)叡尊が中興し、大伽藍を誇りましたが度々焼失し衰退しました

 明治の廃仏毀釈運動でダメージを受け、大東亜戦争後の農地解放で敷地の多くを

 失いました。 しかしながら地域の信仰はのこり、「知恵の文殊さん」と親しまれ

 特に、受験生家族に人気があり、本堂に祈願文を書いたハンカチを本堂に張り付け

 た様子は愉快です。別名「らくがき寺」とも、また1月の大とんどは有名です。

家原寺本堂・ハンカチが貼ってあります。

三重塔と庭園

 

龍谷山 祥雲寺

住所 大阪府堺市堺区戎之町東4-2-7

宗派 臨済宗大徳寺派

拝観 無料 ※パンフレットもいただけます

駐車場 無料 2台

ランク ★★(1.7)(5段階)

🔴祥雲寺は、江戸初期に、豪商・谷正安を開基  沢庵宗彭を開山とする禅寺です。

 正安は、夭折した子息の菩提を弔うため建立しました。

 祥雲寺は、焼失した海会寺跡地に寛永2年(1625)に建てられました。

 当時、沢庵は焼失した南宗寺復興に助力していて、海会寺も南宗寺境内へ移転

 させました。

 祥雲寺は、その後伽藍を整備し壮大な様相でしたが、大東亜戦争時の空襲で灰燼に

 帰し、現在の様子になりました。

堺市の寺院を巡って】

堺市は、文化を大切に守る都市です。また寺院巡りをして感じたことは、皆とても

親切な事です。観光に力を入れていて、ボランティアガイドも充実しています。

とても広い地域ですが、商人の町・堺はお勧めです。

京都お寺巡り 泉涌寺塔頭 皇室ゆかりの寺 新善光寺

京都寺院探訪

善光寺泉涌寺塔頭

住所 京都府京都市東山区泉涌寺山内町31

宗派 真言宗泉涌寺派

拝観 500円 ※特別公開 800円

駐車場 泉涌寺専用駐車場 無料

ランク ★★(2.0)(5段階)

🔴新善光寺は、寛元元年(1243)に後嵯峨天皇の勅命で創建しました。

 当初は、一条大宮にありましたが、応仁の乱の兵火で全焼し、文明5年(1473)

 現在地に移転しました。新善光寺は、信濃の国善光寺と同体の阿弥陀如来を本尊と

 しています。また皇室ゆかりの寺としての調度品などがあります。

境内と前庭

善光寺はこじんまりとした寺で、境内もさほど広くありませんが、季節の花々など

見所も多い寺院です。本堂内では、ご住職の説明もあり歴史を知る事が出来ます。

 


インスタ映え?奥は、愛染堂です。

※特別公開時には、書院襖絵や調度品が展示されます。

 

京都お寺巡り 東寺塔頭 観智院

京都寺院探訪

東寺塔頭

観 智 院

住所 京都府京都市南区九条町403(東寺境内)

宗派 東寺真言宗別格本山

拝観 500円

駐車場 東寺専用駐車場800円

ランク ★★★(3.0)(5段階)

客殿(国宝

🔴観智院は、東寺(教王護国寺)の塔頭です。延文4年(1359)に杲宝によって

 創建されました。杲宝は、多くの書物を残し、中でも有名なのが「東宝記」です。

 国宝に指定されています。

 そうした事より、観智院は創建当初より真言密教勧学院として、代々学僧が住職

 となり15000点の書物を現代に残しています。東寺塔頭の中でも一番の格式を誇って

 います。

涅槃禄・長者の庭

中庭

五大虚空蔵菩薩重文)唐時代

●京都山科の安祥寺より持ち帰った仏像です。

【観智院を訪ねて】

東寺の伽藍や仏像を見学して、一息つきたいときに参拝しています。私は3度目の拝観

ですが、庭園や書院・客殿をまわり抹茶席(茶室)で一服するのがいいのです。

受付で500円の追加料金を払えばOKです。寺院参拝は歩きが中心ですので疲れ

ますので、おしゃれなカフェもいいですが、寺院でいただくのも最高ですよ。

眺めは最高です。

京都お寺巡り 山科 安祥寺 特別公開

京都寺院探訪

吉祥山 安祥寺

住所 京都府京都市山科区御陵平林町22

宗派 高野山真言宗

拝観 不定期(最近だと春と秋) 特別公開 500円 ※通常非公開

駐車場 離れた場所に有料駐車場 

ランク ★★(2.1)(5段階)

🔴安祥寺は、嘉祥元年(848)藤原順子皇太后が開創した寺院。恵運僧都の開基。

 創建当時は、寺格も高く山上山下の広大な寺領を要し、坊舎7百余宇と繁栄した。

 しかし平安末期には衰退し、永和2年(1378)東寺の僧が参拝した時には無人

 堂塔も崩壊していました。その時朽ちた本堂より五大虚空蔵菩薩を見つけ、東寺の

 観智院に持ち帰り、現在も院に残っています。※観智院参照

 江戸期の慶長18年(1613)家康より所領をもらい再興に至りました。

観音堂安置 十一面観音立像(重文奈良時代

●像高252.5㎝ 榧(カヤ)の一木造り

地蔵菩薩坐像・鎌倉後期(地蔵堂安置)

五智如来坐像(国宝)※京都国立博物館寄託 平安初期

【安祥寺を訪ねて】

今回春の特別公開に行ってきました。駐車場から少し歩いて受付を済ませて境内へ

人もいなくて観音堂(本堂)の十一面観音立像をじっくり鑑賞出来ました。

お顔が良く、品のあるたたずまいの仏様です。あと地蔵堂の仏像もお忘れなく。

山科は前回紹介した当麻寺毘沙門堂がありますが、あまり訪れる機会は少ないです。

当麻寺の和尚さんに、家の裏に直美ちゃん(藤山直美さん)が住んでるとの事。

新喜劇の故藤山寛美氏の葬儀も当麻寺でしたとのことです。安祥寺のご住職も感じが良

くて京都の中でも特に人情溢れる所です。

 

京都お寺巡り 山科・当麻寺

京都府寺院探訪

弘誓山 当麻寺

住所 京都府京都市山科区御陵鳥ノ向町

宗派 浄土宗西山禅林寺派

拝観 志納 ※要連絡 075-581-1946 当日でも可

駐車場 専用駐車場 ※扉を開けて入庫

ランク ★★(2.2)(5段階)

🔴当麻寺山科区)は、天福2年(1234)西山証空上人の開基という。

 天明3年(1783)焼失するも同年再建されました。

 この寺の見所は、「山科大仏」と言われる丈六阿弥陀如来坐像(府文)です。

 平安後期から鎌倉初期の造立と考えられています。当寺には、當麻曼荼羅

 あり(室町後期)奈良の當麻寺との関係も考えられます。

当麻寺・丈六阿弥陀仏

兵庫県 お寺巡り 出石の宗鏡寺・沢庵寺

兵庫県寺院探訪

圓覚山 宗鏡寺

住所 兵庫県豊岡市出石町東條33

宗派 臨済宗大徳寺派

拝観 300円

駐車場 無料

ランク ★★(2.6)(5段階)

🔴宗鏡寺(通称沢庵寺)は、元中9年(1392)山名氏清が京都東福寺の大道禅師を

 開山に迎え、その後山名氏の菩提寺となり繁栄しました。

 当時山陰随一といわれた伽藍も、織田信長の但馬平定により、山名氏は滅亡し寺も

 永らく荒廃していました。

 元和2年(1616)出石城主・小出吉英が、沢庵和尚を招き再興しました。

 沢庵漬でも有名な和尚の伝統は、今でも伝えられています。

宗鏡寺庭園 鶴亀の庭

鶴亀の庭 亀島の全景

茶室・投淵軒と心字池

●宗鏡寺の庭園は、何度訪れても感動します。苔むした庭や心字池(沢庵作)など

静寂の中、美しい庭園と共に過ごす時間は秀逸です。

兵庫県 お寺巡り 円山応挙・大乗寺 

兵庫県寺院探訪

亀居山 大乗寺

住所 兵庫県美方郡香美町香住区森860

宗派 高野山真言宗

拝観 800円(ガイド付き)

駐車場 無料

ランク ★★★(3.2)(5段階)

🔴香住の名刹大乗寺は、天平17年(745)に行基聖観音を祀ったのが始まり

 とされています。その後長い年月が経ち、衰微していた寺を寛政年間(1789)頃    

 住職の密蔵が再興しました。密蔵は、京都にて苦学中の応挙に、銀三貫目を与えます

 大成した応挙は、恩に報いる為足掛け八年にわたり大乗寺に赴き、襖絵・屏風など

 165点に及ぶ作品を弟子と共に残しました。国の重要文化財に指定されています。

 仏間の十一面観音(重文)を中心に障壁画を見る事が出来ます。

「老松孔雀図」円山応挙重文

「郭子儀童子図」円山応挙重文

「梅花狗子図」藤守礼(重文) 

大乗寺を訪ねて】

大乗寺は、別名「応挙寺」と呼ばれる名刹です。とにかく障壁画が素晴らしい印象です

ガイドさんの説明を聞きながら、円山応挙・呉春・長沢芦雪・他の作品が仏間を中心に

13部屋にわたり展開しています。交通の便が悪くなかなか行くことは大変ですが

兵庫の但馬にも多くの名刹があります。大乗寺は、その中でも別格です、是非機会が

あれば参拝して感動して欲しいものです。