奈良県お寺巡り 中将姫と曼荼羅 當麻寺
奈良県寺院探訪
住所 奈良県葛城市當麻1263
宗派 高野山真言宗・浄土宗
駐車場 有料駐車場 500円
ランク ★★★★(4.3)(5段階)
🔴古代の交通の要所で二上山の麓にある當麻寺は、推古天皇20年(612)に
用明天皇の第三皇子である、麻呂古親王(當麻皇子)が河内国に建立した万法蔵院が
前身で、當麻国見が白鳳9年(681)弥勒仏を本尊とし禅林寺と称したのが今の
當麻寺です。白鳳~天平期に伽藍が完成し、当初・三論学を学ぶ寺院であったが
弘仁14年(824)弘法大師空海が訪れ、後真言宗となる。また天平時代に製作
された「當麻曼荼羅」(国宝)は、中将姫の尊い故事として広く信仰された。
當麻曼荼羅は、阿弥陀如来の極楽浄土を表し、浄土宗総本山・知恩院が羨望する事と
なり、南北朝時代に往生院(奥院)を建立し、以後 真言・浄土の二宗兼学となる。
境内には、13ヵ寺を有し東西両古塔が現存する唯一の寺です。
東塔(国宝)天平時代
西塔(国宝)天平時代
※本堂内には、現在・三代目の文亀曼荼羅(重文)室町時代が本尊として掛けられて
います。厨子と須弥壇は、天平~鎌倉時代で(国宝)で十一面観音立像(重文)は、
弘仁期の像で、貴重な古仏です。
●當麻曼荼羅(国宝)と中将姫伝説
中将姫は、藤原豊成(右大臣)の娘と言われています。幼少の頃より彩色秀で中将の位を与えられました。実母が亡くなった頃より、苦難が続きやがて仏門に入る事を願うようになり、當麻寺へ法如尼として入山を許されました。中将姫が一夜で曼荼羅を織ったいう事により伝説が、やがて信仰へ変わりました。4/14日練供養が盛大に行われます。近くの石光寺には、ゆかりの井戸が、また奈良市なら町には、中将姫ゆかりの寺が多くあります。
當麻寺金堂(重文)寿永3年(1184)
金堂内の諸仏
●日本最古の塑像である、681年作とされる
四天王像(重文)白鳳時代
●脱活乾漆造で下半部は、後世の補修がされている。多聞天のみ鎌倉時代で木造です。
四天王としては、法隆寺の次に古いものです。そして金堂前の石灯籠(重文)は
日本最古の物です。
講堂(重文)乾元2年(1303)
本尊・丈六阿弥陀如来坐像(重文)平安時代他、諸仏が安置されています。
【當麻寺を訪ねて】
當麻寺は、メジャーないがメジャー級の寺院です。特に金堂の仏像には魅せられますなにげなく、日本最古があったり人も多くないので時間をかけて行くことをお勧めします。中之坊・奥院・西南院・護念院の四ヵ寺もお忘れなく。それと駅前に「中将姫餅」が売っています、やわらかいヨモギ餅に、こしあんがのせてあり旅疲れをいやしてくれますよ。